若年ママが楽しく育児知識を得られるように、若年ママが興味を持ち、読んでみたいと思える資料を作成することにした。活字を読むことに慣れていないという特徴があることから、コンパクトでわかりやすい文言を用い、かわいらしいイラストを多用し、漢字にはすべて読み仮名をふった。また、スマートフォンを持っていても、料金滞納等により頻繁に使用不可になる事例もあったことから、あえてデジタル機器を用いない資料にすることとした。
保健師が若年ママを支援するなかで気づいた「育児のつまづきポイント」のうち、「離乳食」と「イヤイヤ期」に焦点を当て、両ポイントを乗り切ることを目的に、児の月齢で3期に分けて資料を作成し、保健師が訪問時に配布することとした。
① 第1期:新生児期~生後4か月頃に配布
保育士の発案で、冊子形式ではなく、情報を立てかけておいて、片手で引き出して読める形態にした。Q&A形式で基本的な乳児期の育児情報を知ることができるようにするとともに、管理栄養士が作成した、写真を多用した「かんたん離乳食」の資料についても、離乳食の進み具合に応じて配布することとした。
② 第2期:1歳頃に配布
散歩をしているときや他児と関わる時などの具体的な場面を通して、子供の精神発達の理解を深めることができるように、場面ごとの短い絵本を3冊作成した。
③ 第3期:1歳6か月頃に配布
Q&A形式とし、具体的なイヤイヤへの対応についてコンパクトに説明した。母子で一緒に遊べる「絵合わせカード」も添付することにした。