取組情報

出産、育児の孤立を「社会のつながり」で防ぐ仕組み「coe(こえ)」

取組課題

切れ目ない妊産婦・乳幼児への保健対策 ▼

【妊娠期】母体の健康・精神的安定/胎児の成長 ▼

・妊娠期からのメンタルヘルスケア

妊娠届出時にアンケートを実施する等して、妊婦の身体的・精神的・社会的状況について把握している市区町村の割合

妊娠中の保健指導(母親学級や両親学級を含む)において、産後のメンタルヘルスについて、妊婦とその家族に伝える機会を設けている市区町村の割合

・妊産婦が及ぼす影響について

全出生数中の低出生体重児の割合

正期産児に占める低出生体重児の割合

[その他]:産前から妊婦さんとパートナーとつながり、日常的にチャットで対話することで、サポートする

ハイリスク児への支援 ▼

ハイリスク児に対し保健師等が退院後早期に訪問する体制がある市区町村の割合
/市町村のハイリスク児の早期訪問体制構築等に対する支援をしている県型保健所の割合

子どもの健やかな成長を見守り育む地域づくり ▼

育児不安の親のグループ活動支援 ▼

育児不安の親のグループ活動を支援する体制がある市区町村の割合

育てにくさを感じる親に寄り添う支援 ▼

育てにくさを感じる親への支援 ▼

ゆったりとした気分で子どもと過ごせる時間がある母親の割合

妊娠期からの児童虐待防止対策 ▼

[その他]:虐待や産後うつが発生する予兆を応援団(人)が察知し、早期に対応できるようにする

実施時期

2021/10/1 ~ 未定

通算期間

上記期間内での実施状況

2021年10月から平塚市で母子手帳を配布する際、妊婦さんに「coe(こえ)」の紹介頂き、「coe(こえ)」を利用者は200人。利用者の7割が女性、3割が男性。「応援団」は120人の登録があり。

取組の連携先

地方公共団体 民間団体

取組の対象

新生児 乳児 幼児 妊産婦 父親 母親 家族 保健師 栄養士 助産師 医師 事務職員 児童福祉主事 その他

取組の概要

■背景
女性も男性も仕事をして育児をする時代、共働き育児は男女共通の課題です。
仕事と育児の両立に苦しんでいる人は多く、女性だけでなく、男性も悩んでいます。

現代の育児は誰からも教えてもらうことなく、赤ちゃんとの接触経験もなくぶっつけ本番です。
核家族が8割を超え、ぶっつけ本番で二人同時に親となり、周りに助けを求めることができず、孤立。一生懸命育てなければならないと思い詰め、精神的に追い込まれてしまい、虐待や産後うつを発症します。
産後のうつは女性だけでなく、男性も発症することが報告されています。

■事業目的
出産、育児における孤立は、社会とのつながりをもとことで防ぐことができます。
私たちはチャット(LINE)で出産、育児を応援したい人とつながる仕組み「coe(こえ)」を作り、妊娠期から育児期の女性とそのパートナと応援団がつながり、日々会話をしながら、対話を続けることで、不安や悩みに耳を傾けています。

■現状と課題
1)育児が始まるまで、当事者が課題と思っていない
育児が始まらないと、大変さがわからないため、妊娠期に当事者が課題を認識していないので、サービスの訴求が難しい。
私たちは、自治体の母子手帳を配布する窓口に協力頂き、母子手帳を申請し、配布するときに、私たちが提供する「coe(こえ)」の紹介を頂き、サービスの利用を促して頂き、妊娠期から出産、育児の応援団とのつながりを作ります。

2)不安や悩みは、身体的なことだけでなく、生活していくこと全般である
妊娠、出産、育児の悩みや不安は、身体的な課題だけではなく、精神的、経済的、社会的な課題も含めて、ライフスタイルやワークスタイルに関わること全般になるため、助産師や保健師、産婦人科の医師などの医療従事者だけが対応するでは、当事者たちの不安や悩みを解消することができない。だから、私たちは1人の女性や男性を、三人組の応援団が対応する仕組みを採用し、多面的な課題に対応できるようにし、必要に応じて専門家へエスカレーションするようにしています。応援団三人組の構成は、医療従事者や職業として保育や教育の経験が長い人、2−3歳の子供を子育て中の人、まだ出産、育児経験はないが応援したい人の3つの属性の人たちで構成しています。

3)個別に仕組みを作るのではなく、1つの仕組みをみんなで使う
多くの地方自治体は、市民の出産、育児に関する課題を解決に取り組んでいますが、個別に仕組みを構築すると、個別に費用が発生するため、全体で見たとき、費用面と継続性に疑問が出ます。
解決したい事業者が主体となり、地方自治体に協力頂き、当事者であるママ、パパに紹介してもらうモデルが実現できれば、地方自治体は費用、つまりは税金を使うことなく、課題を解決できると考えています。
そのために、私たちは2021年9月にクラウドファンディングを行い、「coe(こえ)」という仕組みを開発する目的で、387名から430万円の支援を頂き、仕組みを準備しました。

4)プライバシーを守るため、個別のトークルームを設定し、権限設定を行う
多くの人たちが日常的に利用するLINEを利用して、オンラインでコミュニケーションを行うことは利便性の観点からは非常に有用ですが、妊娠、出産、育児の不安や悩みは、プライベートなこととなるため、個別に対応する必要があり、情報共有する範囲も限定する必要があります。私たちは、コミュニケーションの手段としてLINEを使いますが、利用者に個別のトークルームを開設する仕組みを開発し、また応援団もアクセスできるトークルームを限定し、全ての利用者とのやりとりを閲覧できないように権限設定をしています。
「coe(こえ)」では、利用者から本名を登録することを求めず、LINE ID(ディスプレイネーム)だけで、サービスを提供しています。個人情報についても考慮した運用をすることで、サービス提供に係るコストを提言することに努めています。

5)今の出産、育児中の人たちを応援したい人たちをネットワーク化
出産、育児で孤立する人たちをつながるために、組織を作るとコストになり、事業の継続性を担保することが難しくなります。
私たちは、出産、育児の孤立を解決する仕組みを作るために、クラウドファンディングを実施し、そのとき多くの人たちに共感を頂き、応援団として今の出産、育児で大変な人たちをなんとかしたいと思っている熱い思いを持つ人たちとつながり、今育児をしている人たちを熱い思いを持つ仲間と応援しています。

取組についてのWEBサイトURL

https://www.miraikosodate.com/

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最終更新日:2022-07-01 17:16:27